同じ意味?健康食品とサプリメントの違いとは
あなたは健康食品とサプリメントに違いがあることを知っていましたか? ほとんどの人が同じものと考えがちですが、実は多少なりとも違いはあります。違いを知ることは、今後サプリメントを正しく理解し、安全に利用するということにもつながります。この記事では、健康食品とサプリメントの違いについてご説明していきます。ぜひチェックしてみてください。
健康食品とサプリメントの違いとは?
健康食品とサプリメントは、一緒にされがちですよね。実際に明確な定義はないとされていて、サプリメントも健康食品の1つであることは確かです。まずは、健康食品とサプリメントの違いについてご紹介していきます。
明確な定義はない
健康食品とサプリメントの間には、行政的に明確な定義がないとされています。そもそも健康食品は健康の保持や増進に関する食品全般を指し、サプリメントは特定の成分が濃縮された錠剤やカプセル形状の製品を指します。ただ、日本ではスナック菓子や飲料もサプリメントと呼ばれることがあり、明確な定義がありません。一方アメリカでは、Dietary Supplementとして、従来の食品や医薬品とは異なるカテゴリーの食品で、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、ハーブなどの成分を含んだ、通常の食品と紛らわしくない形状のものと定義されています。
健康食品の分類について
健康食品はいくつかに分類されていることを知っていますか? どれに分類されるかによって、審査基準や機能表示の仕方が異なってきます。また健康食品は、あたかも医薬品のように効果や効能があるかのような、病気を診断、予防、治療、軽減などの表現をすることは認められていません。ここでは、特定保健用食品・栄養機能食品・機能性表示食品のそれぞれの違いについてご説明していきます。
特定保健用食品
特定保健用食品とは、食品に含まれる成分がある一定の科学的根拠が認められ、その有効性や安全性が消費者庁や食品安全委員会の審査を通過して許可された食品のことを指します。
許可を受けたものに関しては、許可マークが付けられます。この特定保健用食品の場合は、許可された保健的な効果であれば、その効果効能を表示することができますが、薬ではないため、あたかも医薬品として効果があるような表示は許されていません。
栄養機能食品
栄養機能食品はビタミン・ミネラルに関する食品で、必要な栄養成分を食事だけでは十分に摂りきれない場合などに摂取することで、体の成長、発達、健康の維持に必要な栄養成分の補給や保管を目的にした製品です。12種類のビタミンと5種類のミネラルの含有量が、国の定める基準を満たしている場合は、審査を受けなくても販売することができます。ただし、特定保健用食品のように特定の効果効能があるかのような表現はできず、栄養成分の持つ機能のみの表示に限られています。
機能性表示食品
機能性表示食品は、科学的根拠に基づいた特定の保健目的が期待できる機能性を表示した食品で、事業者の責任で情報が提供されます。ただし、特定保健用食品とは異なり、国が審査をしているわけではありません。食品の安全性や機能性についての情報が、消費者庁に届け出されることで販売することができます。特定保健用食品でなくても、機能性が認められるものであれば、どのように機能するのか表示をすることが可能です。
健康食品と医薬品の違いについて
気になる方も多いのではないでしょうか? 健康食品と医薬品の間にはさまざまな違いが存在します。正しく利用していくためにも、違いを理解していきましょう。ここでは、健康食品(サプリメント含む)と医薬品について、定義の違いをご説明していきます。
医薬品(医薬部外品も含む)は製品の水準が保たれている
医薬品は、正式に厚生労働大臣や都道府県の知事から承認を受けたものです。特長としては、特定の疾病や症状に対する予防や治療効果に関して薬事法上認められているので、疾病の予防や治療効果を記載することができます。大きく医療用医薬品と一般用医薬品に分けられます。医師や薬剤師の元で管理されていたり、安全性が確保できる成分が配合されているなど、製品の品質は、一定水準を保たれています。サプリメントと違って、病気の方が対象です。またサプリメントと併用することは、組み合わせによっては、相互作用により、医薬品の効果を強めたり弱めたり、副作用が強まったりすることがあるといわれています。適切な医療環境が保持できなくなる可能性があるので併用する際は、医師に相談しましょう。
健康食品は機能性を表示できない
私たちは、日々食べ物を口から摂取していますが、口から摂取する医薬品(医薬部外品も含む)以外のものは全て食品(一般食品)に該当します。医薬品と違って、同じ製品でも必ずしも水準が一定とは限りません。そして、食品(一般食品)は、原則として医薬品のように体への効果や機能性に関して表示することができません。しかし、一部例外もあります。保健機能食品に該当する、特定保健用食品・栄養機能食品・機能性表示食品は、国によって機能表示が許可されています。そのような例外に該当する特定保健用食品でも、特定保健用食品であること明示をしなければいけませんし、疾病の診断や、治療や予防に関することは表示できないようになっています。
健康食品とサプリメントの違いについてご紹介しましたが、いかがでしたか? 健康食品をはじめ、サプリメントの利用者がどんどん増えているからこそ、それぞれの違いを正しく理解しておくことは、安心して利用できることにつながります。参考にしてもらえたらと思います。