血糖値の指標
血糖値の指標
血糖値を測定すると、どのようなことがわかるのでしょうか?
インスリンが不足して血液中にブドウ糖が多くなると「高血糖値」、逆にインスリンが過剰になると「低血糖値」になります。どちらの場合も、血糖値の正常値範囲外の高低は、身体に悪い影響を与えてしまいます。血糖値の測定は、糖尿病であるかどうかや糖尿病の治療における管理の指標として欠かすことはできません。
血糖値はどのようにして測定するのでしょうか?
通常は医療機関などで血液を採取して測定しますが、自分でも血糖値を測定することができます。その場合は、血糖値測定器を使用します。個人で購入できる機器で、価格は1万円前後のものが多いようです。個人で血糖値を測定した場合は、医療機関で計測した数値よりも高い数値になることを理解したうえで使用することが大切です。
また、血糖値には複数の種類があります。きちんと血糖値を知るためには、複数の血糖値を測定しなければいけません。
血糖値の種類にはどのようなものがあるのでしょうか?また、それぞれの血糖値に応じた正常値・基準値はどれくらいなのでしょうか?
血糖値の基礎知識として、正常値・基準値を知らなければ、血糖値対策をするのは難しいです。まずはしっかりと正常値・基準値を理解しましょう。
空腹時血糖値
空腹時血糖値とは、起床してから何も食べていない状態で測定した血糖値です。
日本糖尿病学会の基準では、80~110mg/DLが“優”、110~130mg/DLが“良”、130~160mg/DLが“可”、160mg/DL以上が“不可”とされています。
また、空腹時血糖値が110~125mg/DLの場合は境界型糖尿病、126mg/DLを超えると糖尿病の可能性があるようです。
75gOGTT2時間値
75gOGTT2時間値とは、75gのブドウ糖を摂取した状態で測定する血糖値のことです。
日本糖尿病学会の基準では、80~140mg/DLが“優”、140~180mg/DLが“良”、180~220mg/DLが“可”、220mg/DLが“不可”とされています。
食後血糖値
食後血糖値とは、食べ始めてから2時間後に測定した血糖値です。
日本糖尿病学会の基準では、80~140mg/DLが“優”、140~180mg/DLが“良”、180~220mg/DLが“可”、220mg/DLが“不可”とされています。
また、食後血糖値が200mg/DLを超えると、やはり糖尿病の可能性があるようです。
随時血糖値
随時血糖値とは、食事とは関係なく随時測定した血糖値です。
随時血糖値に関しては、日本糖尿病学会から基準値は示されていません。こちらも空腹時血糖値や食後血糖値と同様、200mg/DLを超えると糖尿病の可能性があります。
HbA1c
「ヘモグロビンエイワンシー」と読みます。HbA1cとは、血糖値の最近の成績を表すものです。血液中のヘモグロビンにブドウ糖が結びついたタンパク質のことで、HbA1cの数値によって過去1~2ヶ月の血糖値の状態が把握できる数値です。
もし、空腹時血糖値や食後血糖値が正常値であった場合でも、HbA1cが高いようであれば、“今日はたまたま血糖値が低かった”とも言えます。
日本糖尿病学会の基準では、6.2%未満(NGSP値)が正常値とされています。
この数値が6.5%を超えると糖尿病の可能性があります。